食事中におしゃべりが多く、こぼしながら食べる子がいます。とくに3~4歳になるとその傾向がとても強くなります。これは、周りの人と一緒におしゃべりを楽しみながら食べられるようになった証拠。
食事中はだまって食べるのが日本のマナー…はたしてそれは本当に正しいのでしょうか?
これは行き過ぎたとらえ方です。本来茶会席は亭主とお客が楽しいひと時を過ごすためのもので、そこには当然おしゃべりも含まれます。
ただ口の中に食べ物が入っているのにおしゃべりをすることはもちろんタブー。周りの人に飛ばしたり、見ていて汚いといったマナーとしてタブーですが、乳幼児の場合は、口に入っているのにおしゃべりをするとしゃべることに邪魔になる食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまうため、変な食べ方のクセがついてしまうということもあって、余計に言われるようになったのです。
またいろいろなことがいっぺんにできる年齢ではないため、話を出すと、身を乗り出し、食事なんて忘れてしまい、おかずがさめてしまったり、お箸を落としてしまったり、口からボロボロ落としてしまったりといったことがよく起こります。
これも成長過程でみんな通る道です。まずは、箸を落としてしまった時、口から落としていて、テーブルやその下にボロボロになっている時、食べるのに多くの時間がかかってしまった時、パパやママが先回りして、掃除をしたり、正解を教えたりしないで、まずはこどもになぜそうなるのか考えさせてみましょう。
楽しくおしゃべりをしての食事は栄養吸収にはいいものですし、素敵な思い出にもなります。
何がいけないのかしっかり話をして、さらに何がいけなかったのか自ら考えることで、自分で解決できる自立に繋がります。