箸は日本人の食生活で切り離すことができないものです。しかしながら、小学生になってきちんと持てている子はとても少ないのが現実。食文化を継承するためにも持てるようにすることが大切ですが、それだけでなく、持ち方がきちんとできていないと、細かいものがつかめないため、食事がスムーズにできません。
正しい箸が持てるようになるには、正しい持ち方だけでなく、箸の長さ、形状、食器との関係といった環境をしっかり整えて、さらには手指の発達というこどもの成長に合わせた配慮が大切。
箸の長さですが、こどもの手の平の1.1~1.2倍なので、幼児の場合は14~16cmになるので、16cmを1本用意するといいでしょう。
形状ですが、こどもがもちやすいように丸いものではなく、角がある方がもちやすくなります。また、安全に考慮して先が太いものもありますが、挟みにくいのでできたら避けるようにし、先に滑り止め加工がしてあるものが使いやすくなります。
食器については左手で持つため、強化磁器のようにある程度重さがある方が安定しますし、幼児に必要な筋肉も育みます。
食器の形状については、離乳食用の食器で食べさせると、深みがあり、角の部分が直角で端が取りにくいものが多いのですが、まだ箸が持てない時は、食べ物を箸と箸の間に挟んでスプーンのようにお皿に引きずって口元に持っていくという使い方をする。だから、平皿だとおかずがお皿の外にでてしまうこともあるため、ある程度深みがあるものの、角がない食器を選んであげましょう。
箸が持てる時期は、えんぴつが上手に持てるようになったとき。それまでは、五本の指がそれぞれしっかり機能するように、手指の発達を促すことを遊びに加えて、持てる身体を作りましょう。
0歳児は、棒を穴の中に入れたり、瓶の中にものを入れたりといった細かい動きができて、集中力が必要な遊びがおすすめです。
1歳児は、積み木やはめ型、ひも通し、シールはり、泥団子作りなど指を使うことをどんどん入れていきましょう。
2歳児は、豆ひろい、おままごと、楽器遊びなど。
3歳児は、はさみで紙を切る、スポンジを細かくしたものを箸でつかむといった動作が入る遊びをしましょう。
このような動作は手指の発達と箸の使用に適したものです。遊びから発達を促してあげられるといいですね。