食事時間については、保育園では30分~40分かけているとお話ししましたが、もちろん、年齢や個人の状況などでさまざまな配慮をしているので、あくまでもめやすなんです。
おうちでもスプーンが上手になって、だいぶ楽になったと思った3歳過ぎからまた食べるのに時間がかかってしまうことがあります。そんなとき、もう自分で食べられるからとほっときたくなる気持ちはわかりますが、こどもだけの力に任せずに、パパやママが食べさせてあげるとペースが上がることもよくあります。
食事は親子の大切なコミュニケーションの場です。自分でやり遂げるという忍耐力や我慢する力もこどもには大切な能力ですが、食事でやってしまうと、ストレスが強くかかり、他に影響するケースが多くみられるため、楽しく食べられることを一番の目標にして、甘えさせてあげてもいいのではないでしょうか?
その時に、「おいしかったね!」「おなかいっぱいになったね!」といった食事の後の満足感をオトナが一緒に表現してあげることが大切。
集中力がないといった問題だけでなく、食具の持ち方が上手にできずに、一口分が少なくなり、満腹中枢が働いて食べられなくなるケースがあります。
その場合は、手伝ってあげたり、一つ前の食べ方に戻してあげたりと、どの食べ方が一番楽しそうにおいしく食べられているかみてあげます。
残してしまった時も、「こんど食べようね」と一声かける程度にして、決して、「がんばれ!がんばれ!」とった応援をすることはしないようにしましょう。
食事はがんばるものではなく、楽しんで食べるものです。本来食事はおいしく食べて満足して終わりたいもの。量を食べさせることにこだわらずに、遊び食べをし始めたら、「もうやめようか」と切り上げることも大切なことです。
そんな時もむやみに叱ることはなく、今日はあんまり食べたくなかったんだと割り切りましょう。