食べ物を握りつぶしてみたり、おもちゃのようにしてみたりするときは、なぜそのようにするのか理由を知ることが大切。
例えば、おなかがすいてないとか、嫌いな食べ物だとか、あそびたいとか、誰かの気をひきたいとか…
一番多いのは1歳~1歳半で、この時期のこどもは、初めての体験も多く、すべてが実験中といった感じ。おもちゃでも、汚い物でもなんでも口に持っていくクセがありませんか?
この行動は一番敏感な口でそれがなんであるのか確かめていると言われていて、成長にはとても大切なプロセス。
食べる時も同じようにまだ食事を楽しむというわけではなく、何が入ってくるのか、確かめているような状態です。
握った感覚、舌触り、香りとそれぞれのものが違うため、それが何であるのか実験しています。「これは、バナナだよ!食べていいよ!」とか「これはにんじん、オレンジ色しているね。おいしいね!」と教えてあげると、実験は自然にやめてしまいます。
まだまだ初めてのことなので、好奇心もあり、なかなかやめなくても、根気よくいってあげてください。
そのときに、「食べちゃダメとか、遊んじゃダメ」といった否定する言葉だけいうのではなく、「これはいちごだよ。甘ずっぱいから食べてみて!」と動作までいってあげると、きちんとその通りにやろうとするので、わからないと思わず、やり方を教えてあげてください。
それでもやめなければ、おなかがすていないのかも。その時はいさぎよく引き上げてしまいましょう。
しかし、嫌いで食べ物をおもちゃのようにしているのであるとすると、食べる環境は作るものの、食べたくなさそうにしていたら、そのまま同じように片付けをしましょう。その時はもちろん、なぜ引き上げたのか説明をしてください。
また誰かの気を引きたくて、やるのであれば、それは食べ物の大切さをわからせる体験が必要です。
引き上げた時は、もう何をいっても出さないこと。それによって、こんなことをしてはいけないと本人が気づくからです。
こんな時期には、遊びの時間に、食べ物を大事にしたくなる内容の絵本を読んだり、野菜を擬人化させて、その野菜たちがこどもに大切にしてほしいと語るというような人形遊びも効果的。
さまざまなものがあるので、試してみてくださいね。