こどもがやりたいことを続けられる空間を部屋の隅につくり、背中を壁につけて座ると、集中力が高まります。これは仕事をするパパやママが仕事をする時にも言えることです。
周囲を見渡すことができ、後ろから忍び寄る人はいないという安心感をもつと、仕事に対する集中力が増し、認識力の向上が見られるといい、眺めの良い場所で仕事をしている人は、そうでない人より生産性が6~12%上がるという研究結果があるそうです。
逆にこどもがかんしゃくを起こした時や、兄弟げんかした時は、椅子を反対に向けて壁に向いて自分を見つめ直す機会をつくってあげると落ち着きやすくなります。
食事の時は、いつも同じ席で食べるのではなく、いろいろな位置に椅子を持っていき、見える景色を変えることで、同じ料理でも脳が活性化して、シナプスがつながっていきます。
椅子ではなく、床に敷物を敷いて食べたり、壁を向いて食べたりでも、同じようにクリエイティブな脳の発達を促します。
おうちの中で、たのしく食べる場所をこどもと一緒に探すのもいいでしょう。
また、こどもの非認知能力を高めて、成長を促すためには、汚してもいいという場所と服装を揃えることがポイントになります。床が汚れが心配ならば敷物を敷いたり、周りにビニールをかけたり、怒らなくていい環境を作りましょう。
幼児はまだ手指も未熟で、上手に食具を持つことができません。そのため、落としてしまったり、かんしゃくを起こして、投げつけてしまうことがあるでしょう。
でも、失敗しながら、一つひとつ身につけていくものです。
こどもの行動にショックを受けるだけでなく、大切な家具まで汚れてしまうと、怒らなくていいところまで怒りになってしまい、こどもの脳を萎縮させてしまいます。
そうすると、食事の時間が嫌な時間になってしまい、栄養の吸収が悪くなり、嫌な思いばかりができて、美味しく食事を食べることもできなくなります。
まずはおおらかな気持ちで見守れる環境を用意してください。
買い揃える道具も使いやすいものばかりにならないようにしましょう。ふわふわのクッションを敷いた椅子ではこどもの背骨が育ちにくく、背筋が悪くなってしまいます。また、持ちやすく加工された食器を使うと、手指の発達がしづらいだけでなく、脳をあまり使わなくなり、発達に遅れが出ることがあります。こどものためには、使いやすいことではなく、使うことで機能が育つ道具を与えるようにしましょう。
最近は和室があるおうちが減っていますが、洋室と和室は、全く異なるため、両方あることは脳の活性化にはおすすめです。
和室の畳はクッション性が高く、幼児には安全です。また、畳に使われるいぐさは、スポンジのような構造になっており、フカフカ感が衝撃はもちろん音を吸音する効果もあるため、マンションなど音に気を使わなければならないおうちにもおすすめです。
吸放湿性もあるので、湿度が高いときは水分を吸い、逆に乾燥しているときは湿気を放出してくれたり、二酸化窒素やホルムアルデヒドといった人体に悪い影響がある物質を吸着する働きもあります。
さらには、夏は空気の暑さを遮断し、冬は冷たい空気をシャットアウトするため、冷暖房が効きやすいというメリットがあるそうです。
畳に寝かせていると、ちょうどよいかたさで、背骨が育ち、姿勢にも影響します。
このように、和室にはこどものさまざまなメリットもあるため、もともと和室があるなら、そこをこども部屋にしたり、部屋を選ぶ際にはぜひ和室があるおうちを選んでくださいね!
このように、お部屋をちょっと工夫するだけで、こどもの発達を促すことができるので、ぜひおうちでも取り入れてください。