薄切りのお肉やひき肉は食べられるのに、塊が食べられないというのは、この時期は珍しいことではなく、むしろ多くみられます。

塊肉は、そもそも固くて嚙めなかったり、パサパサして飲み込みにくかったり、匂いが苦手だったりと歯が未熟な幼児にとってとても難敵です。

薄切りやひき肉が食べられるのに、塊肉だけが無理な場合については、年を重ねて噛む力がでたら、自然に解消されることが多いため、安心してください。

でも、もし肉が全く食べられない場合は、何より気になるのが「身体や心への影響」ですよね。

そんな場合でも、代わりにタンパク質が豊富な魚・卵・豆腐を食べたり、鉄分がとれる貝類・小松菜を食べたり、ビタミンB12が豊富なチーズを食べればいいのです。

「今のうちに塊肉を食べさせておかないと、ずっと食べないのでは…」と不安になることもあるかもしれません。

こどもの偏食の約半数は、苦手な食材に変化がでますし、小学生以上になると、苦手なものでも自分の意思で食べようとします。

給食では食べていませんか?

「苦手だけど周りが食べているから…」と周囲に影響されるうちに、自然と食べられるようになることは多いです。

こどもを信頼して、「いつかは食べるだろう」と長い目で見守ることも大切です。

塊肉は単純に固いために、口に入れてから飲み込むタイミングがわからずに、噛み続けた経験があると、苦手になります。

こどもがどのような理由で食べないのか原因を突き止めましょう。

調理の工夫をする場合は、噛めないことが原因なら、よく煮込んでやわらかくすることであり、パサパサが苦手なら、片栗粉でとろみをつけたソースを絡めるようにしましょう。
他にも、料理酒を活用して、お肉をやわらかくしたり臭みを取ることもできます。

固いものが苦手であるなら、おやつに噛まないと飲み込めない、するめや煮干し、煮物に弾力のあるこんにゃく、噛み切るのが意外にむずかいレタスサラダといった噛むことが強化できる食べ物に積極的にチャレンジしてみましょう。

こどもと一緒に作ってみるのもおすすめです。

自分でやったという達成感で自信がつき、食べるというチャレンジの背中を押してくれます。

肉に限ったことではなく、好き嫌いを克服するのに大切なのは、楽しい食体験です。

・さまざまな食材を食べる
・家族で楽しく食卓を囲む
・食材について知る
・育てる、収穫する
・自分で料理をつくる

など、日頃から、子どもが安心して食べられる環境作りを意識したいですね。