食べず嫌いとは、食べたこともなく、味がわからないのに、嫌いだと決めつけることをいいますが、これは食の体験が少ない幼児には当たり前の反応です。
防衛本能として、初めてのものを受け付けないようにできているので、これから少しずつ体験させてあげれば、全く問題がありません。
それより、これは嫌いなんだと与える側が思い込み、食べさせなければ、一生食べることはないでしょう。
食経験が乏しいことから起こるのだから、まずはおいしいと感じさせる体験が必要です。
離乳食ぐらいの時期には、初めての味に対する反応をするほど、脳が成長していないので、その頃にたくさんの味に触れさせておくと、食べず嫌いも起こりにくくなりますが、その時期を逃してしまっても、時間は少しかかりますが、全く問題ではありません。
大人の言葉が理解できて、真似ができるようになって、歯が20本はえそろう2歳半ぐらいになれば、克服するための対策のバリエーションが増えてきます。
まずは自分が食べられるようなものがあるときは、構わずにパパやママが一緒に「おいしいね!」と声掛けをしながら食べさせてください。食べ進めていくうちに初めて食べるものになると、手がピタッと止まってくると思います。
そんな時保育園では、まず椅子にきちんと座っているか?足は床についているかなど、食べなくなる他の理由がないかをチェックします。それをするだけで、また食べ始める子もいます。
まず食べる姿勢をきちんと作ることで、お話を聞く姿勢ができてくるうえに、他に集中力が向いてしまっている場合でも、戻してあげることができるからです。
そのうえで、「これは食べられないの?先生も食べるから一緒に食べてみない?」と先に食べてみせます。これにより、この食べ物は安全なものだよと脳に知ってもらいます。
もし、ご兄弟とかに食べる子がいた場合は、その子に食べてもらうのもいいですね。
食べた後には、かならず大きめなリアクションと笑顔で、「あーおいしい」と感想をいうことで、安全だけでなく、おいしい食べ物だということを知ってもらいます。
食べず嫌いをする子は、臆病な子が多いため、性格も絡んでくることが多いので、焦らずに取り組みましょう。